2016.10.13 | お知らせ
①対象
20歳以上で、2013年7月以降にリピオドール併用肝動脈化学塞栓療法後の単純CTを受けるかたの一部(治療歴、検査日程などの基準を設けています)。
②研究機関名
近畿大学医学部附属病院
③意義、目的、方法
肝細 胞癌に対して血管造影下で行う肝動脈塞栓療法のうち、リピオドール併用肝動脈化学塞栓療法は本邦で最も普及している術式です。肝細胞癌にリピオドールの集 積が持続することで腫瘍壊死をもたらし、その効果判定は、1ヶ月後以降の単純CTで視覚的に評価されています。CTの新しい機能であるdual- energy撮像により得られたデータから作成したヨード密度画像によってTACE後のリピオドールを定量できます。リピオドールは10mL中、ヨウ素量 として4.8gを含有するためです。
本研究は、肝細胞癌に対するリピオドール併用肝動脈化学塞栓療法後のリピオドール集積量によって局所制御性を 早期予測しうるかどうか明かにするため、リピオドール併用肝動脈化学塞栓療法後の単純CTを3日後、1ヶ月後と日を決めてdual-energy CTモードで撮像し、ヨードマップにより計測したリピオドール集積量と局所再発の有無との関係を検討することを目的としています。これにより早期に肝細胞 癌の局所制御の予測が可能となれば肝細胞癌に対する検査計画、治療戦略がより的確となり、予後の向上に寄与すると考えられます。
④方法
リピオドール併用肝動脈化学塞栓療法後の単純CTを3日後と1ヶ 月後と日程を決めて行い、dual-energyという機能を使って撮影し、リピオドールの集積量を測定します。この機能は薬事承認されており、X線被ば く量は通常の単純CTと変わりありません。なお、主治医の判断によって造影剤を用いたCTを追加する場合がありえます。
その他の検査や治療は通常の診療方針のとおり行われ、その後の病巣の制御について血液検査や画像検査の結果を追跡し、リピオドール集積量との関連を調べます。
⑤研究参加の意思確認について
検査前に、リピオドール併用肝動脈化学塞 栓療法後の単純CT画像の情報を研究に使用させていただきたい旨と、プライバシーの確保(下記⑥)に関して、口頭でご説明し、同意を得られた患者さんの画 像のみを対象として研究を行います。なお、本研究への参加意思の有無が診療方針に影響することはありません。
⑥個人情報の扱い
当 院のカルテ、画像などの調査によって得られた個人情報は、本研究のみに用います。消化器内科に個人識別情報管理者を置き、選択患者さまに対して独自のID をつけ、生年月日、性別以外の個人情報はすべて匿名化されます。学会にデータを発表する場合にも、個人データは発表されません。個人情報の開示など個人情 報に関する問い合わせは072-366-0221(代表番号)へお願いします。
⑦問い合わせ先
あなたの権利やその他について、さらに詳しくお聞きになりたい場合には下記へお問い合わせ下さい。
研究責任者 近畿大学医学部附属病院 放射線診断科 教授 村上卓道
電話番号 072-366-0221(内線3133)
お知らせ
Information
2024.08.15
9月30日(月)18時より、専門医プログラム説明会(入局説明会)を開催いたします。2024.03.7
MRIにてCADASIL(Cerebral autosomal dominant arteriopathy with subcortical infarcts and leukoencephalopathy)様の所見を呈する視神経脊髄炎スペクトラム障害の疫学調査2024.01.25
MRIを用いた橋内三叉神経路の関与における多発性硬化症と視神経脊髄炎スペクトラム障害の鑑別2023.08.22
近畿大学病院 放射線科で臨床研究「アルツハイマー病の病態を反映する血液バイオマーカーの開発と、その実用化に向けた多施設共同研究による検証」にご参加された患者様・ご家族の皆様へ2023.03.20
血管肉腫の画像所見とその予後関連因子の調査に関する研究カテゴリ一覧
Category List